1 ニライカナイφ ★ 2017/03/30(木) 21:34:52.57 CAP_USER9
メルケル首相がワシントンを訪問してトランプ大統領と会談した際に後者は前者に<3000億ドル(33兆円)の請求書を渡した>という。
彼の考えでは2012年からドイツがNATOの国防費として拠出する資金2%分に利息を加えた評価額であるらしい。
彼のぞんざいな姿勢に<ドイツの随員一行は茫然自失した>と報じられている。(参照:『Voz Populi』)
そして、ドイツの随員以上に憤慨し、自らの面子丸潰れと感じたのは国防長官のジェームズ・マティス大将であった。
今回のトランプの行為が、単にNATO加盟国が規定の拠出資金をこれまで出していないということを具体的に知ら示す為のものだとしても、そのような粗野なやり方は国家指導者として許されないことである。
<ドイツの随員一行は、それはメルケル首相を威圧しようとした何物でもない>と受け止めたそうだ。当然だろう。
双方の関係者が居心地の悪さを感じている間、メルケル首相はその請求書について<言葉を返すこともなく、単にそれを無視するかのようであった>という。
両者の記者会見の席では、トランプはNATOを支援していることをメルケルに伝えたが、同時に加盟国が享受している防衛に相応する費用を拠出すべきであるということも指摘した。
更に、多くの加盟国は長年の防衛に借りがある。それは米国にとって不公平であるということも表明した。
メルケルと会談した翌日には、また彼のいつものツイッターが始まった。
<「ドイツはNATOと米国に多額の借りがある。ドイツに提供している強力で高価な防衛に対してもっと支払うべきだ」>と発言している。
■ドイツからの反論
メルケルは帰国してからトランプの指摘に反論することは避けた。
両者の会談で、双方の冷たい印象を与えたことを更に深めることは避けたいと望んでいたようであった。
しかし、完全に沈黙すれば、トランプの圧力に屈したようにドイツ国民が受け取ることも避けたいとしていたようだ。
何しろ、9月には総選挙が控えているからだ。
そこで、メルケルに代わって彼女が全幅の信頼を寄せているウルズラ・フォン・デア・ライエン国防相は<「NATOに一切借りはない。NATOに拠出する2%の国防費はこの先10年間の半ばあたりで達成したい」>と表明した。(参照:『Spiegel』)
更に、彼女は加盟国は国ごとにNATOに協力しており、それは軍事力だけに依存するのではなく、
加盟国の外交力と人道面での能力にも依存すると指摘している。
その根拠として、ドイツは国連の平和ミッションやイスラム国との戦いを含め、またヨーロッパ諸国のミッションにもNATOへの国防資金とは別に国として費用が発生すると指摘しているのである。
現在、ドイツはNATOに国防費としてGDPの1.2%の資金を拠出している。
GDPの2%の資金を提供するというNATOの規定をこれまで満たしている国は米国、英国、ギリシャ、エストニア,ポーランドの5か国だけで、それにルーマニア、レトニア、リトアニアが2%にほぼ近い資金を拠出している。
ドイツのシグマール・ガブリエル外相はNATOの防衛力を近代化しようとして、それが国防費の増額に結び付くようになるのであれば、ドイツはそれに同意しないと発言している。
■マティスもトランプ発言に呆然
そしてドイツ側を擁護した人がもう一人いた。それは、国防相のマティス大将だ。
彼は、このトランプのドイツに対する偏見的な見方に釘を刺すように、メディアを利用して<「大統領はNATOがどのように機能しているのか理解していない」>と指摘したのである。
そして、上院軍事委員会の席で<「過去に借りがあるとされる資金を勘定に加えることは私にはできない。
何故なら、NATOで行われているのは、そうではないからだ。能力を介してそれを考慮するのである。
それは各国自らの取り決めなのである」>と述べている。(参照:『Diario Latinoamericano』)
即ち、NATOの規定はGDPの2%を国防資金として拠出することに成ってはいるが、それは各国が任意に国家規模による能力によって自主的に拠出することになっている。
米国が常に一番多く資金を提供しているということから、最高司令官は常に米国軍人が就くことになっているということなのである。
トランプがビジネス面から見て負債があるとかないとかというものではないということなのである。
そうでないと、28か国の結束を促すことはできないということなのである。
https://hbol.jp/wp-content/uploads/2017/03/trump-merkel-550x436.jpg
https://hbol.jp/135016
https://hbol.jp/135016/2
※続きます
彼の考えでは2012年からドイツがNATOの国防費として拠出する資金2%分に利息を加えた評価額であるらしい。
彼のぞんざいな姿勢に<ドイツの随員一行は茫然自失した>と報じられている。(参照:『Voz Populi』)
そして、ドイツの随員以上に憤慨し、自らの面子丸潰れと感じたのは国防長官のジェームズ・マティス大将であった。
今回のトランプの行為が、単にNATO加盟国が規定の拠出資金をこれまで出していないということを具体的に知ら示す為のものだとしても、そのような粗野なやり方は国家指導者として許されないことである。
<ドイツの随員一行は、それはメルケル首相を威圧しようとした何物でもない>と受け止めたそうだ。当然だろう。
双方の関係者が居心地の悪さを感じている間、メルケル首相はその請求書について<言葉を返すこともなく、単にそれを無視するかのようであった>という。
両者の記者会見の席では、トランプはNATOを支援していることをメルケルに伝えたが、同時に加盟国が享受している防衛に相応する費用を拠出すべきであるということも指摘した。
更に、多くの加盟国は長年の防衛に借りがある。それは米国にとって不公平であるということも表明した。
メルケルと会談した翌日には、また彼のいつものツイッターが始まった。
<「ドイツはNATOと米国に多額の借りがある。ドイツに提供している強力で高価な防衛に対してもっと支払うべきだ」>と発言している。
■ドイツからの反論
メルケルは帰国してからトランプの指摘に反論することは避けた。
両者の会談で、双方の冷たい印象を与えたことを更に深めることは避けたいと望んでいたようであった。
しかし、完全に沈黙すれば、トランプの圧力に屈したようにドイツ国民が受け取ることも避けたいとしていたようだ。
何しろ、9月には総選挙が控えているからだ。
そこで、メルケルに代わって彼女が全幅の信頼を寄せているウルズラ・フォン・デア・ライエン国防相は<「NATOに一切借りはない。NATOに拠出する2%の国防費はこの先10年間の半ばあたりで達成したい」>と表明した。(参照:『Spiegel』)
更に、彼女は加盟国は国ごとにNATOに協力しており、それは軍事力だけに依存するのではなく、
加盟国の外交力と人道面での能力にも依存すると指摘している。
その根拠として、ドイツは国連の平和ミッションやイスラム国との戦いを含め、またヨーロッパ諸国のミッションにもNATOへの国防資金とは別に国として費用が発生すると指摘しているのである。
現在、ドイツはNATOに国防費としてGDPの1.2%の資金を拠出している。
GDPの2%の資金を提供するというNATOの規定をこれまで満たしている国は米国、英国、ギリシャ、エストニア,ポーランドの5か国だけで、それにルーマニア、レトニア、リトアニアが2%にほぼ近い資金を拠出している。
ドイツのシグマール・ガブリエル外相はNATOの防衛力を近代化しようとして、それが国防費の増額に結び付くようになるのであれば、ドイツはそれに同意しないと発言している。
■マティスもトランプ発言に呆然
そしてドイツ側を擁護した人がもう一人いた。それは、国防相のマティス大将だ。
彼は、このトランプのドイツに対する偏見的な見方に釘を刺すように、メディアを利用して<「大統領はNATOがどのように機能しているのか理解していない」>と指摘したのである。
そして、上院軍事委員会の席で<「過去に借りがあるとされる資金を勘定に加えることは私にはできない。
何故なら、NATOで行われているのは、そうではないからだ。能力を介してそれを考慮するのである。
それは各国自らの取り決めなのである」>と述べている。(参照:『Diario Latinoamericano』)
即ち、NATOの規定はGDPの2%を国防資金として拠出することに成ってはいるが、それは各国が任意に国家規模による能力によって自主的に拠出することになっている。
米国が常に一番多く資金を提供しているということから、最高司令官は常に米国軍人が就くことになっているということなのである。
トランプがビジネス面から見て負債があるとかないとかというものではないということなのである。
そうでないと、28か国の結束を促すことはできないということなのである。
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※続きます